※ネタバレがあります。
閲覧にはご注意下さい。
2015年の2月~3月に開催されていた【魔ガ散ルトキ、彼ハ】。
質の差が激しいグラブルのストイベの中で、比較的まとも……というか、普通に楽しめる完成度の作品の一つだと思います。
プレイアブルキャラとして厨二病(邪気眼とかそっちの方の)全開のゼヘクと、彼を見守ってきたマイシェラのストーリーになります。
そして、120%光属性石として実装されている三知一鎧の賢者マギが登場します。
ネタバレ全開ですが魔ガ散ルについておっさんオタク同士のトークする動画です。
前後篇合わせて1時間以上になってしまったのでマジで暇だな!って方、是非動画の方をどうぞ。
前編
後編
ウーナが可愛い。尊い。SSR化求ム
この物語のヒロイン(グラブルのヒロインはルリアですが)として登場するウーナは、なんと2015年のグラブル総選挙で3位です。
御存知の通りプレイアブルキャラではなく、現状は魔ガ散ルにのみ登場しているキャラクターです。見た目がどう見てもモブキャラのパーツを寄せ集めたキャラ
登場の仕方からゼヘクへの絡み方まで完全に時代を感じるヒロインですが、だからこそ安心して彼女が絡む物語を見られます。
星晶獣マギの一部分であったため主人格のドゥオには逆らえない設定でしたが、最終的にはゼヘクを助けるために力を使ってくれます。
彼女には彼女の意思があり、彼女の信じる正しさが在った。
例え自身が報われなくても、自分の信じるもののために最後まで有り続けたウーナには純粋に惹かれるところがあります。
何故彼女だけマギの記憶が無かったのか。
星晶獣として作られた彼女が人間らしさを持ち続けられた背景はなにか。
説明されてない所が多いウーナですが、どうでもいいキャラにはどうして?という疑問すら湧きません。
ウーナの事をもっと知りたい。
ウーナのゼヘクのその先の話が知りたい。
ウーナのSSR、マジ待ってる。
物語が完結している
魔ガ散ルはゼヘクの背景やマイシェラの掘り下げなどがほとんど説明されていないので、ゼヘクの話として見るなら何一つ進んでいないストーリーです。
が、魔ガ散ルを星晶獣マギに纏わる話としてみるのなら完結をしている作品です。
露骨に「どうなる次回!?」的なソシャゲーストーリーあるあるな展開にはなってない(筈)です。
グラブル結構ありますよね。露骨に「どうなる次回!?」みたいな奴。
いえ、ソシャゲーは長く続けないといけないコンテンツですので次に繋がるような要素が出るのは仕方ないのですが、それはメインストーリーが該当します。
折角同じ世界観で別の話をしているのですから、その話は一区切り付けて欲しいのが本音です。
※「どうして空は蒼いのか」が露骨でしたが、あれは元々3部作予定とのことだったので少し話が別かな、と思います。
在り方として根底に刻まれたものがある、と設定されている星晶獣ですがその在り方に疑問を持つ感情もある。
「生み出されたのに生まれた意味を全うすること無く封印された」というのは「サンダルフォン」に通じることがある設定です。
マギ(ドゥオ)はただ単純に暴れたいためにゼヘクを利用したのではなく、自身の存在を証明するために今回の計画を立てたキャラです。
マギはこの辺りの葛藤が面白い、と思える星晶獣です。
主人公達の活躍により計画は頓挫してしまいましたが
「自分はここに存在している」
と、自身の存在を知らしめるために起こそうとした騒動、それが魔ガ散ルになります。
王道ゆえの安心感
魔ガ散ルは王道の作品です。
理想的な起承転結の形をし、展開と展開も非常に分かりやすく繋げています。
突拍子もないこと(え?君?どっから来たの?)みたいな事も感じ辛いです。
※マギの存在に関しても、スツルム&ドランクが依頼を受けていたこと、マイシェラが記述された本を所持していたことから空の世界の一部には認知されていた存在、というのが見て取れます。
共通の土台を共有したキャラクター達が最後の難所(ボスとか)に立ち向かう形はまさにRPGです。
非常に分かりやすい王道ストーリーでした。
作品において王道、というのは長い歴史の中で練るに練られてきた読み手が求める理想の展開の事です。
ゆえの安心感。素晴らしい。
チャンレジ精神?もちろん大事ですが、1から10まで突拍子もないことをされても「作品」として何も共感なんてできません。
個性を出すのは王道を踏襲してから。
その意味で魔ガ散ルはグラブルらしさを出しつつも、作り方として分かりやすいのでグラブルストイベの中で手堅い作品のイメージを持てます。
また、理解がしやすいということは説明もしやすいので人にも進めやすいです。
更にウーナちゃん爆カワ。
完璧か……?
キャラ同士の掛け合いも面白い
情報の少なかった(少なくともユーザー側に開示されてなかった)ゼヘクと、当時は敵キャラとして在ったドランクの絡み合いも、両者のキャラクターが崩れずにうまく溶け込めていたと思います。
兄弟!とかデスティニーはありふれた言葉なのにこんなに面白おかしく使うのは素晴らしいなと思いました。
スツルムのマイシェラに対する突っ込みも面白かったです。
スツルム&ドランクとは最終的には敵対することにはなりますが、彼らも彼らの立ち位置があるので情に絆されるわけではなく自らの位置を遵守した故です。
キャラクターがぶれない、というのは違和感なく物語を楽しめる要素なので各々の持っている設定が違和感なく見える溶け込み方は(当時のキャラが少なかったのもあったでしょうが)お見事の一言です。
結論:ラヴコメだった
キャラが非常に良く立っている魔ガ散ルですが、
結論ゼヘクとウーナのラヴコメでした。
これだけだと凄い語弊生まれそうですが……。
キャラの成長要素を出しているストーリーではないので、この表現が分かりやすいかなぁ。
自分の力に苦しんでいる主人公(ゼヘク)と、自身の在り方に儚さが持つが困っている人を助けたいヒロイン(ウーナ)の物語。
ほら、ラヴコメっぽくないですか?
無理か。ごめんなさいorz
話の主軸的にもゼヘクの在り方とウーナの在り方は非常に似ているキャラ同士ですので、この2キャラが好きならこの話は好きになれるかなぁ、と思います。
現行ゼヘクが大きく掘り下げられたのはこのストーリーだけですので、ゼヘクの設定に面白さを感じる方、ウーナちゃんの可愛さを感じたい方は是非プレイしてみてください。